追跡!じゃがいも栽培男 年末特大号 第10回
2020.12.28
みなさぁ~ん! 芽がクリクリのメリクリ~( `―´)ノ
もう 終わってしまいましたが・・・
クリスマスでしたね
みなさん、クリスマスは何をして過ごされましたか?
私はね 当然お仕事です! ジャガイモ大好きですからね
ジャガイモに命かけていますからね( ゜Д゜)
ジャガイモさんとゴロゴロして過ごしておりましたよ
(*´Д`)
そう 長島町はもう約一か月 雨という雨が降っておりませんでした。
どんな作物でもやっぱり雨は必要不可欠ですよね!?
土に水気がないということは ジャガイモにとっても
これは緊急事態ってことですよ。
しかし!しかし! そんな中
やっと 待ちに待った雨が降ってくれましたよ!
12月24日 イブの日に!
奇跡が起きたとですばい(´゜д゜`)
サンタさんがジャガイモに
最高のプレゼントを運んできてくれました!
ジャガイモさんも雨に打たれて
☟「ショーシャンクの空に」状態です!大喜びですね ※写真➀
いやー しかしね~ こういう天候不良などで 作物がピンチのときこそ
農家さんの知恵や行動で、輝かしい結果をもたらすこともあるんですよね!
まさに ピンチはチャンスですばい!
そして、そんな窮地に立たされた時こそ、
農家さん それぞれの性格がとてもよく行動にあらわれるなと、
改めて思いましたね。
『鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス』
秀吉気質の方々は
『降らぬなら水をかけようジャガイモに』
ということで 写真②をご覧ください
写真の女性Mさんは、旦那様が本職で忙しいとの事で、
自ら500ℓタンクに水を溜め放水作業です(この日タンク8杯目だそうです)
そして、これだけでは終わらないのがこのMさんのすごいところ!
なんと機械まで操り、畝づくりまで一人でやっています(; ・`д・´)
なんとも頼もしい!
とても大変な仕事ですけど、それだけジャガイモに対する熱意が
あるという証ですよね。
どれが正解で何が間違いなのか分かりませんが、
水分を土壌に撒くことで、ジャガイモにとっては間違いなくプラスの
効果が期待できますし、 何よりもMさんに限らず、今回畑に放水作業
を行われたみなさんの姿に、底知れぬジャガイモ愛を感じずにはいられませんよね。
その姿勢に大変、感銘を受けました!
で、家康タイプの方々『鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス』
気象・天災は誰の手をもってしても 変えられぬ宿命
天気予報を信じて雨を待とう!と。
で、見事に天気予報に裏切られるという
農業あるある(; ・`д・´)
それでも
己にジタバタするな!と言い聞かせ
降るか降らぬか分からない雨を、
只々 ひたすらじっと待つ その精神力!
そしてその精神が、やがて北極圏のサンタさんの心までをも動かし
見事に雨を降らせました、クリスマスイヴの軌跡!(☜そういうことにしときましょうかね)
来たる未来を見据え そのときを待つ生き様
カッケーっす!( *´艸`)
実際に家康は これで天下を取っていますしね
でもさすがに信長はいないんじゃないですか?
特に農業という生産力の高い業種で・・
『鳴かぬなら殺してしまえホトトギス』
ジャガイモ栽培で例えるところの
『雨降らぬなら トラクターで耕してしまえ ジャガイモ諸共! 』
みたいな?
( ´∀` )
いないですよね、雨降らなかっただけで 作物を耕運してしまう栽培マンは・・・
ちなみにね
私自身のタイプは
『鳴かぬなら 俺が泣いちゃうぞトホホ ゲス』デス!
はい、一番関わりたくない面倒くさいやつDeath!!
じゃあ またな!!
って、今日はこれで終わりませんよ(´Д⊂ヽ
年末なんでね 特大号ということにして・・
でね、ガラリと話題が変わりますが
クリスマスは終わりましたけど
クリスマスにどうしても話したかったエピソードがありまして
ほんの少しだけ書かせてください
ヒマな方はどうぞ最後まで お付き合いください(-。-)y-゜゜゜
まずは写真③をご覧ください
なんだと思います?
これはね とある農家の(Yさん)が おととしのクリスマスの日に
届けて下さった手作りのプレゼントです
木を切って 切り口に がじゃまるくんの顔をペイントしたそうです!(^^)!
『メリークリスマス!プレゼント持ってきたけん』
Yさんは得意気におどけながら そういうと
『じゃじゃーん!これ作ったけん! がじゃまるくんたい!
似とるっちゃろ?お前 どーせ誰からもプレゼントなんかもらえんやろーも!』と
博多弁なのか熊本弁なのか宮崎弁なのか とにかく分からない
九州弁で少し照れながら、このプレゼントを私に渡して下さいました。
ご本人いわく『どうや?本家がじゃまるくんを超える傑作やろ?』と( ´∀` )
奥さんと二人でニコニコ笑っていましたけど、
まー絵が上手かどうかはさておき(^^♪
なんだか 心がほっこり温まるような、素敵な作品ですよね☆
どんな気持ちでこれを作ったのだろう?
これを作るのに何分?何時間かかったのだろう?
どうして がじゃまるくんを 描こうと思ったのかな?
これが完成した時に どんな思いで俺に届けにきたのだろう?
そんなことを考えると
とても とても 言葉にできないくらい胸が熱くなってきて
心の底から嬉しくなったのを、今でも忘れませんね。
Yさんは私の10歳年上の兄貴的な存在で、
いつも 私をいじっては笑わせてくれます。
ジャガイモだけではなく、「農業」を根っから愛し
色んな珍しい野菜を作っては、道の駅で販売したり
地元の市場へ運んだりと、とにかく常に動き回っている人です。
そんな姿はとてもキラキラしていてカッコよく
いつも刺激を受けては 元気をいただいています。
『自分で作った作物は 自分で売る努力をする』
物を売ることの難しさを知れば、自ずと消費者が一体なにを
望んでいるのか見えてくるし、作物への愛情も変わってくるけん!
Yさんの口癖ですね 笑
とにかく農業を語りだすと止まらない熱い方です。
個人的にも 野菜だけでなく、人生の失敗談など色んなことを教えて頂きました。
なのに、これだけ勉強熱心なのに、ジャガイモはいつもそうか病という(._.)
それでも下を向くことはなく「来年は必ず ソウカ病ば消しちゃるけん!見とけ!」
とポジティブな姿勢で、何事にも明るく取り組んでいますし、
そんなYさんを支えていらっしゃる奥さんもまた
福井県から長島町に嫁いで来られて、Yさんと共に農業に汗をながし、
二人で朝から暗くなるまで頑張っていらっしゃる姿は、
本当に素晴らしい光景だな~といつも思っていました!
そんなYさん
クリスマスから三か月後
3月10日 冷たい雨がシトシト降る日曜日に
40代という若さでこの世を去りました。
急性心筋梗塞だったそうです。
訃報を電話で知らされたとき、
頭が真っ白になりました なんで??
何日か前に、畑でバカな話をしながら笑っていたのに・・・
現実を受け入れるまでに、かなり時間がかかりました。
棺の中でYさんは、まるで眠っているように、穏やかな顔をしていました。
『ソウカ病を治して、いいジャガイモを必ず作ってみせるんじゃなかったの?』
『長島町で育てた 有機野菜を たくさんの人に知ってもらって
喜んでもらえるような野菜を 奥さんと作り続けるんじゃなかったの?』
私は、棺の中で眠るYさんに問いかけました。
それからは走馬灯のように、Yさんと過ごした
たくさんの日々が 頭の中を駆けまわり、
もう二度と会うことができないんだと
Yさんの死を受け入れた瞬間に
私の中で何かが音を立てて崩れ落ちていきました。
そして月日は流れ 今年の12月に入ったころ
Yさんの奥さんから電話があり、ちょっと時間あるときでいいから
家に寄ってほしいとのこと。
なんだろう?と思いながら お伺いしたところ
写真④をご覧ください!
Yさんが切った木の残った部分で奥さんが作ったそうです!(^^)!
しかもサンタさんの顔に、付け外し可能な がじゃまるくんのお面まで!!
とっても素敵なプレゼントを頂きました☆
天国のYさん 見てますか?
今年は奥さんが
Yさんより上手ながじゃまるサンタを
プレゼントして下さりましたよ( *´艸`)
Yさんのジャガイモ畑は、
そうか病を退治するには
まだまだ時間がかかりそうですけど…
奥さんを うちの会社で全面的にサポートしながら、
必ずそうか病を消してみせますね。
だから 安心して天国から 見ていて下さいね
今回は 今年最後の記事になるということで、
だいぶ長文になりましたが、
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
また来年も、エグチベジフル従業員一同
パワフル全開で突っ走っていきますので
どうぞ 宜しくお願いいたします!
では、みなさん よいお年をお迎えください。
じゃあ またな!